サン・マイクロシステムズは米国で、Javaテクノロジを用いたサービス指向アーキテクチャ(SOA)構築を推奨する(source)、テクノロジとアプローチに関する包 括的な考え方を発表するツアーを開始した。シアトルでは、サンのSOAテクニカルスペシャリストであるThomas Barrett氏がプレゼンターをつとめた。
サンが対象とするアーキテクチャはコンポジット・アプリケーションのプラットフォームであり、サードパーティが提供するものかレガシー・システムから構築されたものか、いずれかの再利用可能なサービスを使用している。サンはSOAを次のように紹介している。ネットワークで利用可能なサービスを使用するアプリケーションを構築するための、アーキテクチャのスタイルである。(「ネットワークはコンピュータである」)プレゼンテーションでは、メッセージ変換やセキュリティ、ロギング、ルーティング等のもともと備えている一連の機能はもちろん、リソース・アダプタとチャネル・アダプタも提供しているESBが、SOAの実装には最適であると説明している。
サンはサービス指向アーキテクチャの4つのレイヤを紹介している。
- アクセス(デリバリチャンネル)
- プロセス
- サービス
- リソース
サンはWebサービスとRESTを、サービス指向アーキテクチャを実装する上で等しく重要なものであると考えている。以下に示すようにRESTにかなり力をいれている(source)。
- JAX-RS: Java API for RESTful Web Services
- JSR 311(2007年4月 ドラフト)
- Jerseyはオープンソースの参照実装である
プレゼンテーションはJBIの紹介へと進んだ。JBIはサンのサービス指向アーキテクチャの基礎となるものである。プレゼンターはJBIの新しいアセンブリ機能のデモも行ったが、これはSCAの同機能と非常によく似たものである。サンはJBIを次のように考えている。
- 開発者がもっと洗練されたアプリケーションを提供し、他のJavaプラットフォーム・テクノロジとのより良い統合を実現することを可能にするもの
- 統合サービスのための「メタ・コンテナ」の標準
プレゼンテーションでは近々公開されるJBI 2.0の仕様の詳細がいくつか述べられている。
- コンポジット・アプリケーションの作成、配布および実行時のサポートにおけるJBIの役割の明確化と拡張
- Web 2.0 のテクノロジと使用モデルのサポート
- コンポーネントやコンテナの開発者によるパフォーマンス最適化の容易化
- Java EEとの連携の改善(例えば、トランザクションの使用)
- SCAの標準のJava実行環境をJBI 2.0にすることを目的とした、サービス・コンポーネント・アーキテクチャ(SCA)仕様との連携
- OSGIのJavaベースのサービス・プラットフォームとの完全な互換性の提供
このプレゼンテーションには、SCAとJBIの連携(source)の提案も含まれている。
- SCAはJBIがJavaプラットフォームでSCAを実装するのに役立つものだと考えている
- JBIはSCAのサービス・メタデータが、サービス・コンポジションの標準化に概して有用なものであると評価している
- SCAとJBIはサービス・コンポジションの異なる面に焦点をあわせており、競合するものではない
プレゼンテーションの最後のセクションでは、Open ESBの提供(source)やそのJava CAPS(Composite Application Platform Suite)との関係、ロードマップに焦点を合わせていた。
原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/01/sun-soa-with-java-technology